パルディーニ GP・S



イタリア製ラピッド・ファイア・ピストル、パルディーニ GP・S(ジーピー・シューマン)
私の愛銃です。
ずいぶん御世話になりました。
たいした活躍もさせてあげれず、不憫で・・・甲斐性無しの主人でごめん・・・

詳しい話を進める前に、先ず、この銃は何に使用する物なのか説明します。
え〜・・・コイツは「ラピッド・ファイア・ピストル」(以後RFP)と言って、オリンピック射撃競技の
ラピッド・ファイア種目に使用するピストルです。完全な専用銃で、他の種目には使えません。

弾は22ショートと言う全長18mmほどの小さな弾薬を使用し、25mの距離で、横に並んだ
5枚の黒点標的を、片手で連続して射撃します。したがって、銃は5連発のセミ・オートです。
言うまでも無く、ホルスターからの抜き撃ちではありませんが、銃(腕)を45度より下げた状態
からスタートします。スタートは任意ではなく、標的が回転、もしくはグリーン・ランプの点灯を
目視してからスタートです。ちなみにフライングすると審判にバレます(大きな試合ではセンサ
ーも付く)。

5発の制限時間は8秒、6秒、4秒の3つが決められており、少しでもオーバーすると5発目は
0点になってしまい、全身が砂になります(笑)。4秒はかなりキツイです。試合全体の流れは
全てマイクによる号令、選手一斉で行われます。勝手に自分ペースで進めると退場!

−射撃開始−

プレパレーション(最終準備。据銃練習可)→ 60秒
サービスシリーズ(試射)→ 8秒射(5発)×1

8秒射(5発)を、2回 50点×2=100点
6秒射(5発)を、2回 50点×2=100点
4秒射(5発)を、2回 50点×2=100点

−射撃終了−

小計 30発 300点

このスクワットを2回行い(大きな試合では2日間、小さな試合では午前と午後に分けて・・・)
合計60発 600点(+決勝)で争います。


私が体育学校で射撃していた頃(17年程前)は、標的が縦オーバル(陸上競技トラックを
縦にした様な)でしたが、その後ルールが改変され、現在は真円形の黒点標的を使います。
黒点の直径は50cm、10点圏が直径10cm、サイズだけ見ると、デカくて簡単そうですが
短時間での連射、しかも距離は25メートル・・・・後ろで見ている程、簡単ではありません。
しかも、国際級の選手は、殆どを10点(10cm)内に収めます。

使用する22ショート弾薬は、実用銃を撃ち慣れた人に言わせれば「無反動!」くらいに弱い
リコイルですが、4秒(腕を上げる時間が含まれるので、実際には3秒以下)で25m先の
10cmに5発当てるには、非常に厄介な存在です。そのため、銃にはリコイル(マズル
ジャンプ)を緩和する様々な工夫が凝らしてあり、コンペンセイターなどは、どのメーカーの
銃も標準装備です。しかし、それをもってしても、やはり反作用は完全には打ち消せません。
選手の射撃を後ろで見物してると、まるでエアピストルを撃ってるかの様に、銃は微動だに
しませんが、実はかなり苦労して反動の処理をしている結果、そう見えるだけなのです。
中には、反動の後退エネルギーを横移動(次に撃つ標的方向)に変換する猛者もいます。

現在、このラピット・ファイアの射撃界では、ワルサーのOSPと写真のパルディー二が最も
ポピュラーで、他に、イタリアのFAS(ファス)とか、フランスのユニックなどがあり、共産国の
選手はロシア製の Izh34 系が主力だと思います。

1984年のロスオリンピックで金メダルを手にした、自衛隊体育学校の 蒲池猛夫 選手は
ワルサーOSP(旧型の銃身が長い2ndモデル。勿論、当時は新型)+RWS・R25でした。


追記(2005年7月)
ルール改変!!
何と!弾薬が22ショートから22ロングライフルに変更。銃も実質、スタンダード・ピストルと
同じ仕様になりました。ですからグリップは巻き無し、トリガープルも1kg以上、コンペンセイ
ター禁止・・・etc

驚いたのは、秒数もターゲットのサイズも以前と変わらず!現役の後輩に聞くと、それでも
570台は撃つと・・・うう〜(汗





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