マウザーKar98k


この銃のベースとなるGewehr98は、日本の三八式くらい長い銃(当時はそれが普通だった)でした。 
それが徐々に短縮され、Kar98、Kar98kと、進化して行きます。Gewehrとは「歩兵銃」で、Karabi‐
nerは「騎兵銃」の意味、そして最後のKは「短い」(クルツ)と言う意味ですから、このKar98kは短縮
騎兵銃の更に短縮版「激短縮銃」って感じですが、現在の目で見ると↑然程短く感じないですよね?
如何にそれまでの「長さ」の常識が違っていたか分かります。ですから結局、「激短Kar98k」が、その
後のスタンダードとなり、WWUでのドイツ兵の良き相棒となるのです。(Gew98も混じってたらしいが)
ただ、細かい事を言えば、Gew時代にも短縮されたカービン・モデルはありました。

Kar98kの特徴としては、写真でも際立って見えるラミネート・ストックです(初期モデル除く)。これは
薄いブナ材を何枚も(写真の銃は約35枚)接着剤と重ねて一体化した物で、気温と湿度による反りが
少なく強度も増します。反面、若干重くなり製造コストもかかるので、大戦末期には再び普通のストック
になってしまいます。ラミネート・ストックは現代でも競技銃や高級銃にしか用いられませんから、これを
半世紀前の軍用銃に採用したジャーマン恐るべし!

追記
ラミネート・ストックが末期型では簡素化され、普通の胡桃ストックに戻るのは、上に記した通りであり、
また一般にもそう言われていますが、私的には44〜45年製の最終型あたりでも、胡桃材に戻された
仕様のKar98kを未だ見た事がありません。手元にある44〜45年製は、ファイアリング・ピンの分解
用リングが省略されていますが、ストックはラミネートのままです。持っている資料本でも44〜45年は
全てラミネート・・・。恐らく地域や工場によって、変更したり継続したりだったのだと思います。

Kar98kも、WWU終わり頃には随分と簡素化されてしまいますが、写真の銃は42年製です。本家
マウザー(byf)の中期型で、トリガー・ガードやフロント・バンド等、殆ど削り出しの部品です。仕上げも
上等なのですが、残念ながらフロント・バンド付近が部分的に茶色に変色しています。これは錆びでは
無く、材質による時間経過に伴う変色と思われます。昔の銃にはこういった事がよくあります。

最近はオリジナルのマッチング・ナンバーを探すだけでも大変です!程度が良いのは更に少ない!
写真の銃は程度良好。これはカリフォルニアのマウザー・コレクターが大量に手放した内の一丁で、
部品は全てマッチング・ナンバーです。




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