四四式騎兵銃


三八式騎兵銃が軽便銃として様々な場所で使用されたのに対し、四四式騎兵銃は
純粋な騎兵用です。従って製造数は更に少ないです。(三八式騎銃の約半分程)

この銃の一番の特色は、銃に付属する折畳式の銃剣です。しかし、銃剣とストック部分の
取り付けデザインが悪かった為に3回ほど改良されています。写真の銃は3番目の最終型です。

また、この3rdモデルは銃剣のヒンジ金具(フロントバンド)とバレルが接触せず、バレルは
完全なフローティングとなっているのが特色です。(長い年月の経った現在は、大半がズレて
接触してしまっているのですが・・・・・・) こうする事で、銃剣を使用した際にバレルにストレスが
掛からない様になっているのです。また、バレルを浮かせる事で発射時、銃身の振動を均一にし、
命中精度を上げる効果もあります。(・・・ですが、この銃の銃身ではあまり意味は無いかも)

このように、純・騎兵隊御用であった四四式は、仕上げを含め細部にわたって凝ったものとなって
います。初期の三八式の仕上げも素晴らしかったですが、四四式は恐らくそれを上回るでしょう。
製造数の少なさからも、米国では四四式専門コレクター?がいる程です。

ただ・・・残念なのは、やはり年月が経過していますので、現在でも当時の輝きを90%以上
維持した物には殆ど御目にはかかれません。もっとも、あるところにはあるのでしょうが・・・・・
これは四四式に限らず、日本軍のライフルや拳銃に施されるブルーイングは非常に薄く繊細で、
当時の他国軍用銃に比べ、美しいけれど脆い(錆び易い)面があるからです。
また、ストックも柔らかく(あの木が何なのか知らない)ウォールナットストック等に比べて
傷が付きやすいので、保管の難しさに拍車をかけております。

写真を良く見ると分かるのですが、菊の皇室紋章は故意に傷付けられています。(浅く4本)
本来、紋章は日本軍が米軍に武器を引き渡す前に、グラインダー等で削り落としたとされています。
しかし全ての銃にそれを施すのは無理だったようで、どのくらいの割合かは不明ですが、現在米国
には、菊が完全に残っている物(戦死した兵経由?の場合も多い)、完全に削り落とされた物、
傷を付けただけの物(写真)等のバリエーション?があり、それらによって値段も左右されます。
勿論、完璧な状態の物が理想ですが、中には『削りバリエーション』まで揃えている猛者もいます。
ヤンキーコレクター恐るべし。


次のページ

もどる