L1A1

イギリス軍用のL1A1ですが、その原形は皆様御存知のFALです。本来、FALは小型弾薬を用いてAK47
と同様「アサルト・ライフル」になる筈でした。しかし米軍が推奨する7.62mm×51弾薬がNATO制式となり、
その結果、アサルトとは程遠い「フルサイズ自動小銃」となってしまいました。

ここで先ず、私的アサルト・ライフル定義とは「WWU時代の小銃と比較し、弾薬を弱小化、セレクティブ・ファイア
機能を設け、ミッドレンジ以内での使用を主眼に置いた、小型軽量の小銃」です。対して、7.62mm×51NATO
弾は、30−06弾薬を「性能はそのままに小型化した」物であり、射程やリコイルは30−06と変わらず、アサルト
・ライフル用弾薬とは言えません。従って、FAL、G3、M14、64式など、私は単に「自動小銃」と区分しています。

これらの点から、FALは従来のフルサイズ弾薬を用いる小銃とアサルト・ライフルの中間的な、良く言えば「進化
過程」、悪く言えば「やや中途半端」な小銃かも知れません。言うまでも無く、これは当時の他7.62mmNATO
小銃も同様です。どの辺が中途半端かと言うと、フルオート機能を備えている割には、その機能が強いリコイルに
よって活かし切れていない点です。この辺は、散々苦労した挙句に短命な制式期間で終わってしまった、M14
小銃の顛末で伺い知れます。え?「全てアメリカが悪い!」まあ、それは今だから言える結果論であって、当時は
難しい選択肢だったでしょう。個人的に、セミオートで撃つならば7.62mmNATOは最高の弾薬と思いますが、
重量4s程度のライフルからフルオートで撃つは少し無理があります。

この「無理な部分」を何とか実用的にしようと、各国が苦労します。FALは銃に小変更を施し「分隊支援火器」的な
運用にも活かし、64式は2脚と減装弾薬を用いてフルオート機能を活用させています。G3はローラーロッキング
なのでリコイルは幾分マイルド(大差は無い)、M14は悪戦苦闘の末に挫折。そして今回レポートのL1A1は?

フルオート?・・・ ( ゚д゚)、ペッ
イラネ!

捨ててしまいました(笑)。なので軍用でもセミオート・オンリーです。まあ、大した利点が無ければ、捨てた方が
賢い?この点が、L1A1がFALと大きく異なる点です(但し、FALにも一部セミオート・オンリーは存在します)。
まあ、アレですね、アメリカから強引に7.62mmNATOを押し付けられて、ヤケを起こしたのかもしれません?

余談ですが、これら7.62mmNATO小銃と、AKシリーズやM16などの小型弾薬を用いるアサルト・ライフルを
同じ土俵の上で比較するのはナンセンスです。両者は弾薬を堺に、異なるカテゴリーに分類されるべきです。
最近は前者を「バトル・ライフル」などと呼ぶようですが、ネーミングのセンスは兎も角(笑)それが妥当でしょう。
以上の点から、WWUより現在に至る小銃の進化としては・・・

ボルト・アクション・ライフル
セミオート・ライフル

西側
バトル・ライフル
アサルト・ライフル

東側
セミオート・カービン
アサルト・ライフル

こうして見ると、セミオート化では米軍がリードし、アサルト・ライフル化ではドイツと旧ソ連がリードした感じです。
ドイツのStg(MP)44は凄いですよね〜!バトル・ライフルなんて通り越して、「いきなりアサルト」ですからね。
西側(米国発祥)のバトル・ライフルは、単なる迷走だったのか? ・・・嫌々!「正当な進化過程」ですよ!(笑)

ちなみに、フェデロフM1916を「元祖アサルト・ライフル」とする意見があるようですが、日本の6.5mm弾薬は
純粋なフルサイズ・ライフル弾薬に分類されるので微妙。先のStg44は、7.92mm×33弾薬を新規開発した
点がミソな訳で。とは言え、反動の弱い弾薬に着目して自動化した「先見の明&アイディア」には恐れ入ります。

新規の小型弾薬と言う点で考えれば、米軍の.30カービン弾薬とM2カービンも惜しい線だったと思いますね。
30−06弾を小型化するのではなく、30カービン弾を強化発展する方向に転がっていれば、バトル・ライフルは
生まれなかったかもしれません。不思議に思うのですが、米軍はM2カービンでのマズル・ジャンプ処理に苦労
した経験がありながら、何故、フルサイズ弾薬でフルオートを撃つM14ライフルの構想に発展したのでしょう?
T65弾薬を推し進める手前で、結果は見えていたでしょうに。かつて、M1ライフルが.276→.30口径に変更
された事と言い、拳銃弾の.45口径と言い、昔の米軍内部には、口径に対する頑固なまでの信念を持った者が
少なくなかったのかも?








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