恐怖!?欠陥!?
アリサカ小銃のトリガーロック機能

何かスポ●チみたいな見出し↑ですが、これはあまり知られていないのでは?三八、九九式
小銃ではボルト・ハンドルが閉鎖状態から少しでも持ち上がっていると、トリガーがロックされて
発射出来ません。他国のボルト・アクションでは、ハンドルが少々起きた不完全閉鎖状態でも
トリガーを引けばファイアリング・ピン(ストライカー)は落下します。しかし、コッキング・リセスの
傾斜に当たり、そのままストレートに落下は出来ず、ボルト本体を閉鎖状態に回転させながら
ファイアリング・ピンが落ちます。つまり、落ちた状態では必ず閉鎖状態に戻っている訳です。

弾薬が装填されていた場合、それが発射するかは程度によります。ほんの少しハンドルが浮
いた程度ならば、閉鎖状態に戻された後で発射されるでしょうし、ハンドルが殆ど起き上がった
状態からでは打撃力不足で不発するでしょう。いずれにしても、閉鎖されてから打撃するので
問題はありません。ハンドルが少し起きた状態であるのに気付かず発射しても、特に問題無い
訳です(不発では困るが)。

ところがアリサカの場合、ハンドルが少しでも起き上がると、以下に説明する機能が働いて
トリガーが全く引けなくなってしまいます。何故この機能を設けたか?分かりません・・・

まあ、とにかく仕組みを説明しましょう↓




仕組み

円内の溝に注目下さい。写真は上下逆さですが、ボルトが閉鎖状態の時に溝は真下に
位置する事になります。この溝は何のためにあるか?↓







レシーバー側

Aの円内がシアです。そしてBの円内に見えるのが、先程のボルトの溝に入る突起です。
両者、トリガーの動きに連動します。上の写真はトリガーを引く前で、トリガーを引くと同時に
両者がこの様に動きます↓







トリガーを引いた状態

シアは御覧のように降下し、ストライカーは前進します。そして問題の突起がシーソー式に持ち上がって
います。この突起が先程のボルト溝に入り込む訳です。入り込んで何かするのではなく、溝が無ければ
突起がボルトに当って上昇出来ない・・・つまりトリガーが引けない訳です。

この溝と突起の合致がシビアな為、ちょっとでも(5mm程)ハンドルが起きているとトリガーロックです。
安全過ぎます(笑)!こんな機能が無くても、最初に説明した他国の銃のように、閉鎖状態に戻されて
発火(或いは不発)するのですから・・・

更に悪い事に、アリサカのセーフティ・ノブは「押して左に回して解除」です。これは良いのですが、左に
回す際、ボルトも一緒に少し左に回ってしまう物が多いのです。つまり、安全装置を解除したつもりで
トリガーを引いても、今度はコチラの安全装置↑が働いて・・・
   
(´・ω・`)?

となってしまう可能性が大!何を隠そう、私も最初に射撃場で陥った事があります。実戦だとかなり焦る
でしょうね・・・つーか死ぬかも。なのでセーフティ解除後や、地面に激しく伏せた後などは、グリップした
手の人差し指でボルト・ハンドルを軽く触り、確認する必要があります(浮いていたら指で下げる)。

もう一つは、この機能がある為、ハンドルを起こした状態でトリガーを引き、ゆっくりとハンドルを戻して
ストライカーをリリースする事が出来ません。つまり一旦コックしたら空撃ちするか実弾を発射する以外、
リリースする方法は無いのです。軍用銃としては特に問題は無いかもしれませんけどね・・・

しかし何故わざわざこんな機能を・・・?


追記
ファイアリング・ピンをゆっくりリリースする方法について、「トリガーを引きながら、ボルトを前進させて、
シアに掛かるノッチをパスさせてから、ハンドルを右に倒せば可能では?」と言うご意見を頂いたので
すが、結論から言えばそれもダメです。確かにシアに引っ掛けずにパスさせるまでは可能なのですが
(一番上の写真で、円で囲った下側にもう一つ大きな窪みが見えますが、この部分でトリガーを引けば
シアをパスさせる事が出来ます)、しかし、前進させた後にハンドルが右に倒れません。ボルトのリセス
山の部分をシアに掛かるノッチが越えないのです。かなり思い切ってぶっ叩いてもダメです。足で蹴飛
ばせば倒れるかもしれませんが、それはもはや「操作」とは言えません。不思議なのは、何故わざわざ
トリガーを引いてシアをパスできるように窪み(大)を設けたか?ですね。最初はリリース可能にする
つもりで造ったが、結果的に出来なかったと言う事かな?

追記2
手元にあるアリサカを全部引っ張り出して試したところ、可能な物が幾つかありました。四四式、九七式
狙撃銃、九九式狙撃銃、九九式長小銃、この4丁はハンドルを強く叩くと右に倒れました。他はダメで
したね。工作精度にバラつきがあるのかも知れません。最終的な結論として、リリース可能に造ったが
実際には作動しない(リリース出来ない)物が多くある
と言う事でしょう。これがどのくらいの比率かは
不明ですが、私の手元の銃では出来ない(常識的な操作方法では)物が多かったです。





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