ディプレッサー

これもあまり知られていないと思いますが、ゴールドカップの特徴の一つである「ディプレッサー」です。
ゴールドカップのシアとハンマーのエンゲージはミニマムで、非常に切れが良く軽いのですが、通常、
そう言ったトリガー・ジョブを施すには、シアとハンマーのエンゲージを浅くしたり、シア・スプリングを弱く
したりします。そうすると、その弊害として、スライドが閉鎖したショックでハンマーが勝手にリリースする
(滑る)事があります。この銃はハーフ・コックがあるので暴発はしませんが、それでは欠陥商品です。

そこで、シアのエンゲージと、シア・スプリングのテンションは最低限(安全範囲)確保した上で、トリガー
・プルが軽くなった様な錯覚を起こさせるのが、ディプレッサーです。また、競技ではルールでトリガー・
プルが規定されている場合もありますので、そう言った場合も有効でしょう。実際には軽くなっていませ
んが、射手には軽くなった様に感じ
、リリースタイミングが掴み易く、プルも安定しています。

写真の A がディプレッサー B がそのスプリングです。

このシステムを説明するのはちょっと難しいのですが、この銃のトリガーは2ステージ式で、最初に軽く
引き金が動き、次にシアに当たって重くなり、更に強く絞るとリリースする訳ですが(シングル・ステージ
の場合、最初からシアに当たっており、引くといきなりリリース。現代ボルトアクション・ライフルに多い)
その「最初に引き金が軽く動く時点」で、シアにリリース(逆)テンションを掛けてハンマーを落とす準備を
させる訳です。ですから、ファースト・ステージは少し重いのです。しかし、射手はセカンド・ステージに
意識を集中していますから、ファースト・ステージの重さは意識していません。つまりトータルで同じ重さ
でも、ファーストとセカンドの差を小さくする事で、射手の指(脳)に軽くなった錯覚を起こさせる訳です。
以上の理由から、シングル・ステージのトリガーでは、このシステムは不可能です。2ステージ・トリガー
だけに可能な「トリック」なのです。

FAQにて、その原理を詳しく解説しました!



注意事項!!
この銃に関しては、ディプレッサーや、そのスプリングが小さく、更にシリーズ80になって追加された
ファイアリングピン・ブロックのリリース・システムも加わり、シア周りは複雑怪奇です!メカに弱い
人は(嫌!恐らくそうでなくても)この部分は絶対に分解してはいけません!

「どうしても行う」という人にはヒント!爪楊枝を切って、予めアッセンブリー化(下の写真の状態に)
してからフレームに組み込み、シア・ピンで爪楊枝を押し出しつつフレームに差し込むと一発です。
ファクトリーでは、似たようなスペシャル・ツールを使用したと思われ。


組み合わさるとこうなります↓






ジャン子ちゃんディプレッサースプリングベビースターラーメン

ジャンジャンジャン子ちゃーん♪
・・・はい。毎度すみません。ジャン子ちゃんが指しているのが、ディプレッサー・スプリングです。
超小さいです。どのくらい小さいか比較の為に、ベビースターラーメンの破片を置いてみました。
余計わかり難いですか?

え〜と、直径約 1mm 長さ 約 7mm です。(最初からそう言え)

上で解説した様に、つまりこのスプリングが強い程、ファーストステージは重くなり、セカンドとの
差は小さくなります。しかし!やり過ぎは禁物!かえって撃ち難く、危険。






オマケ

飛んだサイトの修理(笑)

ページ途中のリンク先にあったとおり、この銃のフロント・サイトも、案の定飛んでしまいました。
ファクトリーに叩き送れば無償修理してくれるかもしれませんが、掛かる手間と時間を考えると、
自分で直した方が早いです。要領は然程難しくはありませんが、下の写真にあるステーキング
・ツールを用意する必要があります。

上部に見える芋ネジ↑で、フロント・サイトをスライドに押さえつけ(サイト両脇はピッタリと溝に嵌る)・・・

キーを差し込んで一気に叩き込みます。

すると・・・

まあ、こんな感じ↑ですが、根本的に、これじゃあ危なっかしいでしょ?
この辺が戦後コルトのクオリティ・・・




完成

次に飛ぶのが恐ろしくて、あまり数を撃てない観賞用の競技銃・・・orz







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追加実射画像





追加記事

後日、このサイトを参考にディプレッサーをモデルガンで再現した方が現れたので、
ページを延長してお伝えします。ディプレッサーについての詳細についても追記して
おきました。このまま6〜8ページに続いて下さい↓。







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