クロウ・エキストラクター

エキストラクターは「元祖」クロウ・タイプ。信頼性の面から現在でもこのタイプを採用するボルト・
アクションは多いです。一旦噛み込んだら、ケースのリムが千切れるまで放しません(マジで)。
すっぽんも顔負けです。

但し、このタイプは操作の上で気をつけるべき点があります。








リムは下からスリップ・イン

これが所謂「コントロールド・フィーディング」と言うやつです。

写真を御覧の通り、マガジンからフィードされる過程で、リムが下から滑り込む感じで引っ掛かります。
マウザー式クロウ・タイプは、原則的にこの過程を経なければいけません。例えば、予めカートリッジを
一発チャンバーに放り込み(マガジンには弾薬無し)、あとからボルトを閉鎖させた場合、強いテンショ
ンの掛かった大型エキストラクターが、リムを簡単に噛んでくれません。つまり、ハンドルが下に(閉鎖
位置に)下りなくなってしまいます。無理に叩き下ろすと・・・

この様にリムにダメージを与えてしまいます。

ただ同じKar98kでも、エキストラクターのテンションが緩い物もあり(個体差)、それらは上記の問題は
一切ありませんでした。また、日本のアリサカ小銃も同タイプですが、これも全く問題ありませんでした。


今回レポートした個体は全くダメ!ハンドルを思い切り叩き下ろしたら、写真の有様に・・・

大丈夫な個体ならば、上記の操作法(予めチャンバーに弾薬を・・・)でも問題無い気がしますが、でも
エキストラクターの耐久性の面で好ましくはないかも?余談ですが、ハンドガンのM1911系の固定式
エキストラクターも、空マガジンの状態でエジェクション・ポートから弾薬をチャンバーに直接放り込み、
スライドを「ガシャ!」と閉じるのはタブーとされてます(エキストラクターが傷むので)。私はあまり気に
しませんけど、他人の銃を借りた時は絶対にしません。

マウザー式クロウ・タイプの利点は、不完全閉鎖の状態からボルトを引いてもエジェクトする点ですね。
可動式の場合、一旦閉鎖状態にしないと、エキストラクターはリムを噛みません。閉鎖前(装填途中)の
段階でボルトを引くと、弾薬はチャンバーに残ってしまいます。

追記
上記の点で質問があったので、こちらで詳しく垂れ述べています→ ライフルに関するFAQ58






ボルト・フェイスはカウンター・ボアに成り得ない

ボルト・フェイスをカウンター・ボアにすると、ケースラプチャー等で高圧ガスがブロウした場合、
先ずカウンター・ボアの耳の部分が防波堤の役割をしますので安全性が高いです。現代の
ボルト・アクションは、これを採用する事が多いです(当サイト武器庫では、レミントンM700
H‐Sプレシジョン、ブレーザーR93、豊和M1500・・・って全部じゃんw)。しかしマウザー式
クロウ・タイプは、ケース・リムをスライドさせてエキストラクターに噛ませる理由により、写真の
様な「半・カウンターボアw」になってしまいます。

が・・・これはまあ、欠点と言うほどの事では無いと思います。一長一短と言う感じ?ハンター
にはクロウ式の人気が根強いですし、モダン・ライフルでは可動式+カウンター・ボアですね。







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